相手の未来を考えた会話
2013年01月27日

唐突なのは重々承知なのですが(笑)
鼻毛が出てる人に 「鼻毛が出てるよ」 と言えますか?
これは、あるコーチングのトレーニングで
フィードバック(あなたには見えないあなたを鏡のように見せる)の練習をしていた時、講師にかけられた質問。
コーチがこのフィードバックをいかに活用するかで、コーチングの効果がガラッと変わってくるといいます。
で、私の答えは 「いいえ」 (笑)
鼻毛が出てるどころか、「顔色悪い?」とかすら言えないタイプでした。
相手が気を悪くするんじゃないかと、深読みしすぎで

でもでも、本当に心から相手のことを思うのであれば、
「鼻毛がでてたら、教えてあげるのが本当にいい人だよな」と
この講義を聞いて、心からそう思ったんです。
自分がもし鼻毛が出てたら教えてほしいですもん!(笑)
フィードバックするには、目的が必ず存在しています。
その方の目的のためにコーチのフィードバックを活用するのだと。
似て非なるものの代表、
忠告 や 非難 は 自分が満足するためにかけていたりします。
今よりいい状態をめざしているクライアントさんには、今と理想の状態のギャップを埋めていくために、このコーチのフィードバックというものが非常に価値があるものなんだと学びました。
事実は 「鼻毛が出ている」
忠告だと 「鼻毛切ってくればいいのに」
非難だと 「鼻毛が出てて、変だよ」
事実は同じなのに、言葉が忠告的や非難的に変わってしまったり、
言葉は同じでも、そこに非難する気持ちや、忠告してやろう という気持ちが少しでも含まれると
相手に伝わって、受け取りにくくなってしまう・・・
ポイントは、事実をフラットに愛情をもって伝える。
時に、言うのにリスクを伴う技術です。
コーチは
「答えはクライアントの中にある」 という姿勢でクライアントさんと向き合います。
コーチングはコーチがアドバイスしたり、答えを教えたりするための対話の時間ではありません。
しかし、このフィードバックという技術は、
今あるクライアントさんの状況を鏡のように映しだして、
「今こんな風に聞こえました。見えました」 と
ご本人に伝え、未来に活用していただくためのもの。
鼻毛の話は、イメージしやすいたとえ話ですが、
この鼻毛の話を思い出すと、
本当に相手の未来を考えた会話 をしたいと思うようになりました。
私が、去年一番インパクトを受けた話です。